【レポート】『映画 中二病でも恋がしたい -Take On Me-』大ヒット記念 スタッフトーク付き上映会(2018/2/7 新宿ピカデリー)

2018年2月7日(水)に新宿ピカデリーにて、『映画 中二病でも恋がしたい -Take On Me-』の 大ヒットを記念した、スタッフトーク付き上映会が開催されました。
石原立也監督に脚本の花田十輝さんが登壇されるという事で貴重なお話が聞けるのではと期待高まるばかりです。
 

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では以下レポートの内容となります。
 
※ネタバレ含みますので、ご注意下さい※
 
司会:一言づつお願いします。
花田:シナリオライターの花田です。宜しくお願いします
石原:監督の石原立也です。よろしくお願いします。
 
司会:2人でイベントを行うのは初めてですよね?
花田:初めてですね。
石原:コメンタリー(※1)ではお話したことあるですが。
司会:緊張してますか?
花田:緊張してます。
石原:キャストがいるときよりも、だらっとしている。ZAQさん(※2)の時は緊張しそう(笑)
 
司会:ノートを持参していますね。
石原:映画の企画とかラフ画、神様の絵が書いています。
花田:これ7冊目ですよね。
石原:最新は9冊目まであります。
※この時石原監督が、客席に向けてノートの中身を見せていました。
 
石原:映画の話を…、一番最初は旅行にいって宝探しする予定だった。両親に会いにジャカルタへ行って、そこで誘拐されて助けにいくと話もあっが、海外はダメと言われた(笑)
無人島にいってサバイバルするといった話や、ブラックバイトがどうのとか(笑)
花田:お金が無いからヒッチハイクするとか…。
石原:最終的に京アニ作品の舞台を巡ることになったが、他にもパワースポット巡りや廃線?巡りもありましたね。
花田:イタリアに行くってのもありました。
石原:候補地として、鳥取、群馬、高山…氷菓の…とか大垣(※3)とかも連れて行きたかった。
花田:どうしてもここ行にはけないですと言っていました。また同じ乗り物にのるのはつまらないので、電車バス飛行機といろんな乗り物に乗れるようなルートにしましたね。
 
司会:悩んだところはありますか?
石原:オチだと思う。最後にはどうなるですか?といつも聞いてきた。
花田:聞きますね。
 
司会:最初の中二病のイメージは?
石原:TVシリーズのって話ですよね?
司会:はい。
石原:原作はあるけど、超能力ものにしようと考えていたけど変えました。
花田:それ、一ヶ月近く考えましたね。ロッカーに入ると使えるみたいな。途中で実は超能力が使えましたってなる。でも実際に超能力が使えると中二病じゃなくなるので、ここに落ちついた。イメージワールドや、バニッシュメントはその名残ですね。
石原:なにをやっているのか分かってもらえるか不安だった。
花田:なんでこんな作画いいんだって思った(笑)
石原:どうしたらいいか考えました…。
 
司会:原作には凸守やくみん先輩のいないキャラ(※4)についてお伺いしたい。
石原:今思ってもそうなんですけど、女の子が丹生谷と六花だけなのは少ないと思った。
花田:六花の子分みたいなのがいたら面白いなと思った。
石原:凸守は 安産だった。髪ぐるぐる回すのとかも花田さんのアイディアですよね?
花田:口調を作ったのは僕ですね。ズサーン!ってスッと丹生谷を転ばすキャラがいたら面白いなと思いました。
石原:あんなの僕では思いつかない。あの…池田(※5)が髪の毛回すなら、重いものを付けたほうがいいと言っていた。くみん先輩は中二病ではないキャラクターが一人はいないといけないなと思い出来た。
花田:丹生谷も最初はこっちだが、後からあんな風になるのが分かっていた。昼寝部のアイディアは石原さんだったと思う。
司会:昼寝部のアイディアは花田さんだと台本に書いてある(笑)
石原:一色、2期の最後に出てくる、ちひろというお兄さんと新宿で2人が歩いているところに会うというシーンを考えたけど、さすがに気持ち悪いと思った(笑)
花田:もう出さなくてもいいんじゃないかと思ったが、最終的にここでいいかとなった。
 
司会:(忘れてました。すいません。)
花田:神様はシナリオには無かった。大塚さんのイメージ。
石原:アレです、 勇太に余裕があるなと思った。六花を見直したら、六花の保護者みたいになっている。チューするときにドキドキするする、そんな葛藤の中で出て来たのが神様。
花田:1期の最後のナレーションが神様ぽいのがいやだった。
石原:劇場版で神様を出したのは、勇太の心の声を出したかった。
花田:最後に神様が出てくるのは良かったです。
 
司会:中二病で好きなところは?花田さん
花田:くだらないところ。バカを一生懸命やっているところ。凸守と丹生谷の話はいくらでも書けますね。
司会:監督は?
石原:バカ。ここは同じですね。ただそこには作り手と見る側で違いがある。割と日本は笑いと泣きだと、泣きの方が価値が高いと思っているが私は笑いのほうが好きです。
花田:そっちのほうが個性が出やすい。
石原:武本もふもっふ(※6)で身を削ってやっていた。あっちも笑いなので。
花田:メインのストーリーでじゃないところが出しやすい。この話入らないのではという意見も聞くが"わかってないなぁ"と思う!(笑)
石原:言っちゃいましたね…。
 
司会:最後に一言
花田:関係者を集めて試写会があったですが、その時行けなくて。そしたらその2時間前に監督がチェックで1人で見るそうなので、来ませんかと声を掛けられた。2人で見終わった後に、監督からどうですか?と声を掛けられた時の監督の顔が幸せそうでした。それを見たときに、とても愛情に溢れている作品だなと思いました。ありがとうございます。
石原:僕にとっては愛着のある作品です。中には劇場版で初めて見たというかたもいるが、2人のトークを聞きに来てくれるのは凄い好きな人なんだと思います。ありがとうございました。
 
以上となります。
 
 
※1 第1期6巻、第2期6巻 Blu-ray&DVD スタッフコメンタリー 参照
※2 この2日後の2018年2月9日に石原監督とZAQさんによるスタッフトークが予定されている
※3 鳥取Free!、群馬:日常、高山:氷菓、大垣:聲の形
※4 第1期放送時は原作1巻と2巻のみ販売済みで、実際には3巻でくみん先輩、凸守と出てきます。
※5 池田和美:アニメのキャラクターデザインを担当。
※6 『フルメタル・パニック? ふもっふ』は武本康弘監督 による 原作の短編シリーズアニメ。